住宅ローン① 〜固定金利型と変動金利型〜
この記事のまとめ
- 住宅ローンの中でも今回のテーマだけは、マイホーム購入に向けて動き出す前に理解しておこう!
- 住宅ローンの金利は3種類あり、それぞれにメリット・デメリットがある。
- まさぴょんの分析では低金利の水準が今後しばらく続く見込みなので、変動金利型がオススメ。
まさぴょんです!
今回からしばらくは住宅ローンについて書きたいと思います。
ニコニコ現金一括払いでマイホームを購入できればいいのですが、残念ながらまさぴょん含め20〜30代には厳しいと思います。そこで利用するのが住宅ローン。
すでに以下の記事でも書いた通り、今の住宅ローンは超低金利で借りやすくなっています。
マイホーム購入を考えるきっかけ - まさぴょんのマイホーム購入
しかも、消費税が8%→10%になってから住宅ローン減税の期間が10年→13年に引き伸ばされましたし、マイホーム購入時に「すまい給付金」ももらえます。
ローンを組みやすいとは言え、自分に合ったローンを選んで無理なく返済したいですよね。ここからしばらくは住宅ローンの種類と、それぞれのメリット・デメリットを書いていきます。マイホーム購入に向けて動き出す前に全てを把握する必要はありませんが、せめて今回のテーマだけは理解しておいてください。固定金利と変動金利どちらを選択するかによって、借入額や返済額が大きく異なってしまいます。
今回のテーマは、固定金利型と変動金利型のどちらがお得かについてです。
住宅ローン金利の種類は以下の3種類です。
1. 固定金利型
契約時に約束した利率が完済まで適用される住宅ローンです。つまり、最初から返済額が確定しているので返済計画が最も立てやすいです。ただし、金利変動によるリスクを負わない分、利率が最も高く設定されており、市場金利が下がってもその恩恵を受けることはできません。代表的なのは「フラット35」でしょう。フラット35では、住宅金融支援機構が定める技術基準を満たせば、返済当初の5年間または10年間、利率を0.25%引き下げるプランもあります。
2. 変動金利型
返済期間中も半年ごとに利率が見直される住宅ローンです。一般的に、好景気の場合は利率が上がり、不景気の場合は利率が下がります。つまり今後の景気動向によって返済額が変わるというリスクを負うことになります。ただし、リスクを負う分、3種類の中で利率が最も低く設定されています。
3. 固定金利期間選択型
固定金利と変動金利をミックスした住宅ローンです。返済当初の◯年間の利率は◯%で固定され、以降は変動金利型か固定金利型を選択できることが多いです。固定金利期間が終了すると、その時点での市場金利をもとに利率を再度設定されます。
3種類の金利の特徴とそれぞれのメリット・デメリットをまとめると以下のようになります。
ここまでは一般論です。
ここからは3種類の住宅ローン金利のうちどれを選ぶべきかについて、まさぴょんの意見を書きます。
まさぴょんを含め(?)堅実な人であれば、「今後の景気動向に依存しない固定金利を選択して将来の返済計画を固めてしまう方が人生設計しやすい」と考えるかもしれません。確かにその通りだと思いますし、住宅ローンの返済に安定を求めるのであれば固定金利を選択するべきだと思います。
でも、将来にわたって変動金利型の利率が低いままだったら、固定金利型だと大損してしまいますよね。つまり、3種類の住宅ローン金利のうちどれを選ぶべきかという議論は、変動金利型の利率が将来上昇する可能性をどう判断するかにかかっています。それを判断するためには過去の推移を見る他ありません。
またしてもこのグラフが登場です。ちなみに固定金利型の利率は固定金利選択型(10年)よりも少し高い水準で推移しています。
変動金利型の利率を見ると、バブルの時期に8%超を記録していますが、その後はどんどん下がり続け、失われた20年と呼ばれる不景気時代には約2.3%まで落ち込んでいます(実際の景気動向よりは少し遅れて利率に反映されます)。少し上がったかと思えばリーマンショックで再び最低水準に低下。以降は現在に至るまでその水準を維持しています。近年はアベノミクス効果で景気が回復傾向にありましたが、新型コロナウィルス感染拡大で減速。投稿日現在では日経平均株価がバブル後の最高値を更新するなど、景気回復の兆しは見えるものの利率は据え置かれている状態です。
つまり、景気回復の兆しがあるのに変動金利型の利率は上昇しない状態がここ10年の傾向だと思います。日本経済は東京オリンピックや関西万博が終わってしまうと良くなる材料が現時点で見当たりませんよね。ということは、しばらくはこの低水準の利率が続くのではないかと考えます。
仮に2021年の固定金利の利率が「年3.3%」として、変動金利の利率2.475%が今後10年間(2030年まで)続くとします。すると、2021年に固定金利型(年3.3%)でローンを組んだ場合に変動金利型よりも返済額が少なくなるためには、2031年から2040年までの10年間、変動金利の利率が4.125%で推移する必要があります。これは1990年代前半のバブル崩壊直後の水準です。今の低金利からこの水準まで利率が上昇することはなかなか考えにくいのではないでしょうか。